CLOSE

認定NPO法人カタリバ (認定特定非営利活動法人カタリバ)

〒164-0001 東京都中野区中野5丁目15番2号

お問い合わせ

※「KATARIBA」は 認定NPO法人カタリバの登録商標です(登録5293617)

Copyright © KATARIBA All Rights Reserved.

News

PressRelease/いじめなど重大な事案の早期発見事例も。子ども本人が学校配布端末からアクセスできるチャット相談窓口の成果報告会を7月11日開催

お知らせプレスリリース

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、子どもたちが直接相談ができるチャット相談窓口「ブリッジ」を石川県加賀市と連携して運営しています。この度、2024年7月11日(木)に自治体の方に向けてブリッジのこれまでの取り組みと成果をお伝えする報告会を開催、またメディア関係者向けにも公開する運びとなりましたのでお知らせします。

多様化・増加する子どもたちの悩みに対し、寄り添う環境整備は追い付かず

2022年度、学校を30日以上欠席した長期欠席の児童生徒は46万人超(*2)、小中高でのいじめの認知件数は68万件超(*3)と、どちらも過去最多です。学校での人間関係や家庭環境、進路について、勉強についてなど、子どもたちの悩みは多岐にわたり、悩みに寄り添うことのできる環境整備の必要性が叫ばれています。

学校に配置される心理や福祉の専門職員にはスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーがありますが、そのどちらも基本的には非常勤、週に数日数時間の勤務で、増え続けるさまざまな課題を抱える子どもたちに向き合う人的リソースの確保も追いついているとは言い難い状況にあります。

文部科学省は令和6年の予算概算要求でスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの配置充実に90億円を要求していることなどからも、理想の状況に到達するまでにはほど遠い現状が垣間見えています。

  • *1:令和5年中における自殺の状況(厚生労働省)
    https://www.mhlw.go.jp/content/001236073.pdf*2,3:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要
    https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_2.pdf

    2023年から石川県加賀市と連携し、子ども向けチャット相談をスタート

    カタリバでは、2021年に主に保護者を対象として「カタリバ相談チャット」というオンライン相談窓口を開始しました。利用者はLINEで悩みを相談することができ、精神保健福祉士や元教員などが相談に対応。子どもの不登校について、DV被害について、子育てについてなどさまざまな相談があり、身近な人には相談しづらい話を気軽に相談でき、必要に応じてカタリバの支援プログラムや、自治体が運営する支援先につながれるという仕組みです。

    この保護者への相談対応の経験を活かして、2023年に石川県加賀市と連携し、子どもたち向けのオンライン相談窓口「ブリッジ」をスタートしました。地方都市である石川県加賀市では、前述の通り子どもたちの悩みに対応する人材が足りていない現状があり、カタリバと協働し、合わせて23の小中で、子どもたちの悩みに対応するオンライン相談窓口を開設。これまでで1,888件の相談が子どもたちから寄せられました。学校での友人関係の悩みや家族の悩みなどジャンルはさまざまです。

    実際に相談を行った子どもたちからは以下のような声が聞こえてきています。

    <アンケートに寄せられた子どもたちの声>
    ・みんなが、相談しているのに思ったよりも返信が早くてびっくりしました。悩みを一緒に考えてくれてとっても嬉しいです
    ・相談してみて、楽しかったし、自分の気持ちを理解してくれている感じがして嬉しかった

    重大な懸念事案25件を早期発見。7月11日、自治体と連携したオンライン相談の成果報告会を開催

    加賀市でブリッジの取り組みをスタートしてから、学校が把握していなかった重大な懸念事案(いじめや校内暴力など)25件を早期に発見し、学校や自治体と連携して対応を行ってきました。こうした事例を含めて、自治体の方向けに、子ども向け相談チャットのこれまでの成果を紹介する報告会を開催します。

    特に地方都市などは相談員の人員確保が難しい場合も多く、子どもたちの悩みに寄り添う環境整備は厳しい課題です。このような状況の中、今回の事例から見えてきたオンラインを活用した人材シェアの可能性、今後必要とされる支援などをみなさんと一緒に考える時間にできればと思っています。

    【概要】
    ●イベント名:子どものSOSキャッチのためにー自治体と連携したチャット相談の可能性
    ●日時: 2024年7月11日(木)14:00-15:30
    ●開催形式:オンライン(Zoom使用)
    ●対象:学校関係者、行政関係者、メディア関係者、その他教育関係者
    ●参加費:無料
    ●申し込み期日:2024年7月10日(水) 23:59締め切り
    ●一般の方のお申し込みフォーム:https://forms.gle/DZx3uQtHNsoSMqeb6
    ●メディアの方のお申込みフォーム:https://www.katariba.or.jp/report/

    ●プログラム
    14:00 開会
    14:05 チャット相談「ブリッジ」の事業紹介
    14:25 パネルトーク:チャット相談と自治体連携の可能性について
    15:05 質疑応答
    15:20 事務局からのご案内
    15:25 閉会
    ※イベント内容は予告なく変更になる可能性がございます。予めご了承ください。

    ●ゲスト(敬称略):
    ・加賀市教育委員会事務局 教育庶務課 口出 夏己
    加賀市勤続12年目。企画課、財政課、厚生労働省出向、子育て支援課を経て教育委員会での勤務は4年目。教育委員会では、ICT関係や島谷教育長の学びの改革に関わる事務を担当し、今年度はNPOカタリバや福祉と連携して不登校対策を担当。

    ・認定NPO法人カタリバ 相談チャット事業責任者 藤井理夫

    文科省の発達障害早期支援事業に再委託先として関わった後、発達障害の福祉用具の普及啓発に携わる。名古屋市で家庭訪問相談支援員として活動し、不登校や引きこもり、学業の悩み、親子関係などの課題を抱えた子どもと保護者の相談対応を行う。オンラインでの相談支援事業に可能性を感じて、2021年より認定NPO法人カタリバで相談チャットサービスを担当。GIGA端末を活用した児童生徒からの相談対応にあたるチャット相談ブリッジの立ち上げを行う。

     

    子ども向けチャット相談「ブリッジ」とは

    子どもたちに1人1台配布されているGIGA端末を活用し、子どもたちが直接カタリバの相談員に相談ができるチャット相談窓口。簡単な操作で相談を送ることが可能です。これにより、子どもたちの悩みを早期に把握することで不安や孤独感を軽減し心の安定を図ること、また支援が必要な子どもたちを早期に支援につなぐことを目指しています。

    認定特定非営利活動法人カタリバ

    どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

    <団体概要>
    設立 : 2001年11月1日
    代表 : 代表理事 今村久美
    本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
    事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
    URL   : https://www.katariba.or.jp/

    問い合わせ

    取材ご依頼に関する問い合せは下記フォームよりご登録ください。
    https://www.katariba.or.jp/report/
    (担当 カタリバ広報 山本)