認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、石川県と県PTA連合会と連携し、令和6年能登半島地震で被災した先生への居住環境支援を行いました。
自宅の被災によって避難所や学校等で生徒を送る先生を対象に、学校の空き教室をリノベーション活用し、リラックスできる住環境を整えました。
子どもをケアする先生も被災者。「支援者支援」が重要となる局面に。
「支援者支援」とは、災害や社会課題への対応において、被災者や支援を必要とする人だけでなく、支援者自身の心のケアやサポートのことを指します。
2011年の東日本大震災では、多くの人が現地での支援活動に参加した一方で、支援者が長期間のストレスや疲労など、身体的な負担に直面したことから、災害時においての「支援者支援」の必要性が高まりました。
被災を経験した子どもたちにとって、学校生活を早期に再開させ、日常を取り戻すことが心の安定に繋がるとされています。過去の災害の教訓から、能登半島地震の被害を受けた多くの地域では、発災から2週間程度で学校が再開しました。
学校再開に向けて尽力した先生のなかには、ご自身も被災された方も少なくありません。県教委によると震災から1ヶ月時点で約150名の先生が避難所や学校等で生活しており、現在も継続している方もいます。身体的・精神的にストレス・疲労を抱え、その後の教育活動にも影響する可能性があることから、先生への支援者支援の必要性が高まっています。
空き教室をリノベーション。被災した先生にリラックスできる居住環境を支援する「センセイハウス」
新学期を迎えるにあたり、新たに能登地域に赴任する先生への居住スペースは確保されましたが、既に能登地域で生活している方に向けた支援の見通しが立たない状況でした。
このような支援者の課題に対して、カタリバでは、石川県と県PTA連合会と共に、被災した先生がリラックスして過ごすことができる居住環境の支援を実施しました。
珠洲市、輪島市、能登町の学校の空き教室に、天井まで合板による壁をめぐらせたリノベーションを行い、プライベートスペースと先生同士が交流できる共有スペースを確保。
生活家電・家具・寝具・雑貨を取り扱う複数の企業からの支援により、リラックスできるような居住スペースをつくりました。この居住スペースは仮設住宅の建設・入居が決定するまでの間に活用されます。
■プロジェクト概要
・協働:石川県・県PTA連合会・認定NPO法人カタリバ
・名称:被災地の先生応援プロジェクト センセイハウス
・支援対象:能登半島地震により自宅が被災した教員のうち希望者
・入居数:計23人(珠洲市12人、輪島市5人、能登町6人)
・入居期間:2024年3月30日〜仮設住宅入居決定まで
■協力企業(*五十音順)
・株式会社エアウィーヴ
・株式会社クラス
・株式会社ビットキー
・株式会社Yogibo
■本プロジェクトのメディア掲載一覧
・NHK「能登半島地震で被災 校舎で寝泊まりの教職員に居住空間を提供」
・北國新聞「先生の住まい整う 奥能登3市町、空き教室仕切り個室に」
・中日新聞
・TBS
■本件に関する取材について
ご取材をご希望の場合は、必ず下記フォームからカタリバへご連絡いただき、直接の現地取材はお控えいただきますようお願いいたします。
https://www.katariba.or.jp/report/
■認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL: https://www.katariba.or.jp/
■問い合わせ
取材に関するお問い合わせは下記フォームにご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/(担当:カタリバ広報 阿部)