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News Release/【3/27オンライン開催】 不登校支援における、行政・学校・民間の効果的な連携とは? 教育支援センター「おんせんキャンパス」2023年度調査研究報告会

お知らせ子ども支援

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、島根県雲南市と連携し、運営してきた教育支援センター「おんせんキャンパス」での官民連携の取り組みと調査報告を行うオンラインイベントを教育関係者・自治体関係者向けに3月27日(水)に開催します。

10年連続で増加する「不登校」に対して、学校や自治体はどうするべきなのか

2023年10月に公表された文部科学省の調査(*1)によると、日本の小中学校における不登校の児童生徒をふくむ「長期欠席者」の数が、過去最多である約 46 万人(460,648 人、うち不登校児童生徒は約29万人)に上ることが明らかになっています。

不登校や長期欠席の子どもの数が増え続けている中で、子どもたちをサポートする公的支援が不足していることや、実質的に利用しづらい状態になっているという課題も見えてきています。

たとえば、不登校の子どもたちをサポートする「教育支援センター」が設置されている自治体は全国の74%です。しかし上記の調査では、実際に教育支援センターを利用している不登校の子どもは日本全国の8.4%に過ぎません。カタリバが2023年に行った独自調査でも、不登校の保護者の3人に1人は教育支援センターの存在を認知しておらず、また利用していない保護者のうち45.3%は、「子どもが求める活動内容と違う」と回答しています。こうしたことから、質の向上や利用者の増加につなげられるよう、さまざまな自治体が工夫を始めようとしています。

(*1)文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」
https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_2.pdf

官民連携での不登校支援を成果につなげていくには? 調査報告会を3/27開催

カタリバは2015年より島根県雲南市と連携し、日本全国の中でも先駆的な官民連携の教育支援センターとして「おんせんキャンパス」を運営してきました。9年間の官民連携の中で、①教育支援センターが地域内の教育・福祉支援の現場をつなぐハブ的な存在となること ②施設で「待つ」のではなく家庭訪問などを行い、アウトリーチすること ③義務教育過程のみならず、高校生世代の子どもや若者支援を行うなどの包括的な支援体制構築など、新しい取り組みを進めています。

2023年は、文部科学省委託事業「令和4年度いじめ対策・不登校支援等推進事業」の委託を受け、行政・学校・民間が連携したハブ型教育支援センターの設立プロセスや、連携期間ごとの課題と工夫、具体的な支援の方法、協働推進の上での心構え等を事例としてまとめました。

今回、カタリバではその調査報告会となるイベントを、3月27日(水)に開催します。ゲストには、官民連携における不登校支援を研究されてきた後藤武俊先生、教育政策を研究しさまざまな提言を行ってきた貞広斎子先生、実際に連携協定を結んだ雲南市教育委員会の福島勇樹氏をお招きして、今回の調査についてのコメントや、どのように官民連携の教育支援センターを日本各地にスケールアウトさせていくかなどを考えていきます。

不登校支援に取り組みたいと思っても、何が効果的な施策につながるのかわからない、民間とどのように連携していけばいいのかわからないと考える行政関係者や教育関係者は多いことと思います。学校に通うことに困難を感じている子どもたちが、自分の個性に合った社会とのつながりを持ち、自分のペースで学びながら成長していける社会をつくるために、異なるセクターがどのように手を取り合えるのかについて一緒に考える時間になればと考えています。

【イベント開催概要】
■開催日時:2024年3月27日(水)20:00~21:30
■環境:オンライン配信(Zoom/参加用URLは前日までにご案内します)
■参加費:無料
■申込フォーム
・一般の方のお申込み:https://forms.gle/CGAU174ZZMKyogsF7
・報道関係者の方のお申込み:https://www.katariba.or.jp/report/
※ご希望の方にはアーカイブ動画を後日お送りいたします。
ご希望の方は申込フォームの備考欄へご記入ください。
■申込締切:2024年3月26日(火)23:59まで
■対象:教育関係者の方々、自治体関係者の方々、報道関係者の方々

<プログラム>※プログラム内容と時間は変更になる場合がございます。
20:00 開会
20:02 トレンドスピーチ「不登校急増に私たちはどう対応するか」(登壇者:今村久美)
20:10 「こども真ん中で考える行政・学校・民間が連携した不登校支援とは」調査報告(登壇者:池田隆史)
20:35 トークセッション:官民連携での不登校支援のスケールアウト(登壇者:後藤武俊氏、貞広斎子氏、福島勇樹氏、今村久美)
21:15 質疑応答
20:30 事務局からのご案内 / 閉会

【登壇者(敬称略)】
後藤武俊(東北大学大学院教育学研究科 准教授)
主な研究内容は、不登校生徒支援における行政とNPOとの連携。近年では、教育と福祉の連携の観点から教育の公共性を捉え直す研究を行う。学校教育の包摂性を高めつつ、必要に応じて適切な別の学びの場や生活支援を得られる学校教育について、諸外国の先進事例に学びつつ、その原理的な正当化の可能性について追究している。
https://www.sed.tohoku.ac.jp/laboratory/detail—id-12.html

貞広斎子(千葉大学教育学部教育学 教授)
2014年より現職。主な研究内容は、教育政策、教育行政学。近年では、学校システムの変革と課題 (Society5.0時代の教育の質保証と社会的公正確保)や、社会経済的格差縮小を目指す教育資源配分についての研究を実施。文部科学省中央教育審議会委員、こども家庭庁こども家庭審議会臨時委員等などさまざまな委員を務めている。
https://researchmap.jp/read0192917?lang=ja

福島勇樹(島根県雲南市教育委員会)
2003年に掛合町役場に入庁。2004年の6町村合併により雲南市役所職員となる。その後、内閣府への出向などを経て、2015年より教育委員会に配属。おんせんキャンパスの運営や高校の魅力化、日本一チャレンジに優しいまちの実現に向けた官民連携プロジェクトに携わる。

今村久美(NPOカタリバ代表理事)
2001年にNPOカタリバを設立し、高校生のためのキャリア学習プログラム「カタリ場」を開始。2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供、2020年には、経済的事情を抱える家庭にPCとWi-Fiを無償貸与し学習支援を行う「キッカケプログラム」を開始するなど、さまざまな教育活動に取り組む。文部科学省中央教育審議会委員。著書に「NPOカタリバがみんなと作った 不登校ー親子のための教科書」(ダイヤモンド社、2023年)」

池田隆史(NPOカタリバ おんせんキャンパス 事業責任者)
大学卒業後、新潟県中学校教諭として勤務。学級担任業務や新潟市内フリースクールのボランティアスタッフなどで不登校の子どもたちの支援を行ってきた。学校外から教育に関わり、より良い教育機会を子どもたちに届けたいと考えカタリバへ転職。被災地の放課後学校「コラボ・スクール」にて教務業務を担当し、平成27年4月に雲南市へ移り、教育委員会と協働して雲南市教育支援センター「おんせんキャンパス」の運営に携わる。

【団体紹介】認定特定非営利活動法人カタリバ

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL   : https://www.katariba.or.jp/

問い合わせ

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https://www.katariba.or.jp/report/
(担当 カタリバ広報 児島)