PressRelease/【令和6年能登半島地震】NPOカタリバ、自治体と連携して子ども一人ひとりにパーソナライズされた物資を届けるプロジェクトを開始
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下カタリバ)は、令和6年能登半島地震で被災した子どもたちを対象に、衣類や学用品などを一人ひとりのサイズや学齢期などのニーズに合わせた「子ども応援パーソナルボックス」を自治体や企業と連携して届けるMY Boxプロジェクトを開始します。この取り組みは、石川県ならびに珠洲市・輪島市などの連携協定を結んだ自治体と、セイノーホールディングス株式会社、株式会社ファーストリテイリングの協力によって、子どもたちがいる避難所や現在の所在地に届けられます。
集団避難や住み慣れた地域を離れての避難生活、今必要な物資が子どもたちに行き渡らない現状
石川県で被害が大きかった地域では、現在も断水や地震による土砂崩れで通行止めとなっている道路も多数あり、ライフラインの復旧には時間を要するといわれています。
この状況を受けて1月17日より輪島市で希望する中学生約250名の集団避難を実施、最長2か月程度親元を離れて生活をすることになりました。輪島市に続き、21日には珠洲市や能登町でも同様の避難を実施しました(*1)。集団避難の他にも、被害が小さかった金沢市や近隣地域へと自主的に避難する家庭も多くいます。現在学校では概ね子どもたちの所在を把握している状態ではありますが、避難場所が変わる可能性も高く、子どもたちに衣類や学用品などを届けることが難しい状況です。
さらに学校・自治体に届いている物資のなかには、子どもたちのサイズに合わない衣類・靴や、学年や学習レベルに合っていない参考書などがあり、子ども支援の需要と供給のマッチングが難しいという現場の声もあります。また集団避難先では、子どもたちが近くの学校や施設で、授業や勉強できる時間が設けられますが、自宅に残っている子どもたちには、学びの機会をはじめ、さまざまな機会の偏りが、少しずつ生まれてくることも予想されます。
*1 石川県 令和6年能登半島地震による被害等の状況について
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/higaihou_48_0116_1400.pdf
NPOカタリバが石川県ならびに珠洲市・輪島市と連携協定を結び、一人ひとりに今必要な物資を届ける「MY Boxプロジェクト」
カタリバでは、東日本大震災を発端に、地震・豪雨など全国で災害が起こるたびに現地ニーズを調査し、必要に応じた緊急支援に10年以上取り組んでいます。
2019年からは災害時の緊急子ども支援「sonaeru (ソナエル)」として立ち上げました。今回の発災後の1月3日よりスタッフが現地入りし、子ども支援のニーズ調査・居場所運営・学校再開に向けた支援を行っています。
現在も石川県や珠洲市、輪島市との学校再開に向けた連携協定を締結するなど、復旧・復興に向けた支援に取り組んでいます。
この度、連携協定を交わした石川県ならびに珠洲市・輪島市とカタリバが、一人ひとりの状況やニーズに合わせ衣類・衛生用品・学用品などを詰め合わせた「子ども応援パーソナルボックス」を通じて物資支給を行うMY Boxプロジェクトを開始します。
自治体や学校を介して、集団避難先やご家庭に対して必要な物資等のニーズを収集し、子どもたちの今のサイズに合った衣類や、避難先で不足している衛生用品、学用品など、刻一刻と変化するニーズに対して、いち早く集団避難先や現在避難している場所に届けていきます。
「子ども応援パーソナルボックス」第1弾は1月23日(火)に集団避難を実施した輪島市の中学生約250名へ届けました
セイノーHDの協力により、西濃運輸東京支店物流倉庫内に専用拠点を設置。子どもたちへの支援物資の集積場として提供いただくこととなりました。先のプレスリリースにて発信している、珠洲市との連携におけるストーブと灯油の物資・資源の手配から同市までの輸送、継続的な灯油の給油提供も含め、「調達」「人員」「場所」と多岐に渡り幅広く協力いただいています。
また、株式会社ファーストリテイリングの協力によりダウンジャケットやタイツ等を「子ども応援パーソナルボックス」の第1弾として、集団避難をした輪島市の中学生約250名に届けました(※写真は一例のイメージであり、内容は一人ひとり異なります)。今後も防寒具や肌着等の支援を継続的に実施します。
この取り組みは、この2社のほか、日頃よりカタリバを応援してくださっている支援者ならびに支援企業のみなさまからのご寄付により実現しています。今後、被害の大きかった地域の子どもたちに、第2弾、第3弾を届けていくことを予定しています。
■留意事項
カタリバでは現在、個人・任意団体からの少数の物品寄付は受け付けておりません。
迅速に適切な物資を子どもたちに届けるため、法人による自社グループ社取扱商品・新品・同一商品で原則100ロット以上のご提供をいただける場合に限ってご相談させていただいております。
ご理解とご協力のほどいただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
最後に、今回の能登半島地震により被害を受けられた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げ、被災地域の一日も早い復興を心からお祈りしております。
災害時子ども支援「sonaeru(ソナエル)」について
災害発生時に、子どもたちへの支援を一刻も早く届けることを目的とした緊急支援プロジェクト。これまでの被災地での経験から「発災直後の子ども支援は重要」と捉え、平時から自治体・企業と事前にアライアンスを組んでおくことで、迅速な支援活動ができるような仕組みづくりに取り組んでいます。
https://www.katariba.or.jp/activity/project/sonaeru/
認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 : 2001年11月1日
代表 : 代表理事 今村久美
本部所在地 : 東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 : 高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(岩手県大槌町・福島県広野町)/災害緊急支援(全国)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市)/家庭の事情で居場所を求めている子どもに対する支援(東京都足立区)/外国ルーツの高校生支援(東京都)/不登校児童・生徒に対する支援(島根県雲南市・全国)/子どもの居場所立ち上げ支援(全国)
URL: https://www.katariba.or.jp/
問い合わせ
▼本件に関する取材について
今回の子ども支援についての取材は、下記フォームからご連絡ください。取材をご希望の場合、必ず下記フォームから連絡いただき、直接ファーストリテイリング、自治体、集団避難所への連絡はお控えいただきますようお願いいたします。
【取材イメージ】
・カタリバ代表 今村のインタビュー取材
・西濃運輸東京支店物流倉庫内の専用拠点での梱包作業の様子 など
●カタリバ問い合わせ先
https://www.katariba.or.jp/report/(担当:カタリバ広報 阿部)
●セイノーホールディングス株式会社 問い合わせ先
電話 :03-3851-2607
▼ご寄付について
NPOカタリバの災害支援sonaeru事業へのご寄付はこちらをご覧ください。
http://tinyurl.com/yqw9uhvx