【令和元年台風19号支援:長野県長野市】被災した中学3年生の学習支援サポートを開始
NPOカタリバは、長野県NPOセンターと長野市教育委員会が開催・協力する、被災した中学3年生の学習支援の取組みに対して、学習支援のノウハウ提供と運営費のサポートを開始しました。
長野市内にある豊野中学校と東北中学校は、校舎が被災した影響もあり、発災後休校が続いていました。そのため、現在は7時間目まで授業をするなどして、勉強の遅れを取り戻そうとしている状態です。
そんな被災した学校の生徒に話を聞くと、以下のような課題があることがわかりました。
・受験が目前に迫り、勉強の遅れが心配
・仮設住宅に移り住み、勉強する場所がない
・塾が被災して閉鎖されてしまい、放課後勉強を教わる相手がいない
・工事の音がうるさく、家では勉強に集中できない
学習環境が整わない中、ある子どもは放課後隣町の図書館まで自転車で向かい勉強していると話します。しかし、冬に入り朝晩は地面が凍結してくる中、いつまで自転車で移動できるか…と不安を漏らしていました。
このような課題に対してカタリバは、これまで培ってきた学習支援のノウハウと運営にかかる費用を長野県NPOセンターさんに提供するかたちで、土曜日と平日合わせて週3回・3月の受験日まで、中学生の学習支援を行うことを決定しました。
運営を担うのは長野県NPOセンターさん、ボランティアには信州大学や長野県立大学、地元の高専生や高校生が駆けつけてくれ、受験生に伴走します。
※土曜日は、豊野中学校/東北中学校に毎週交代で赴き活動。
※平日は、火/木曜日の放課後、「縁側ぬくぬく亭」(豊野中学校徒歩数分)にて活動
第1回目の活動となった1月11日(土)の豊野中学校での活動では生徒たちから、
「受験がとにかく心配だったから、とてもありがたいです」
「昨年は信州大学が支援にきてくれたけど、それももう終わってしまった。こんな機会をまたいただけて嬉しいです」
というような声をいただきました。
人生の節目となる高校受験。子どもたちが描いていた未来が災害によって閉ざされてしまわぬよう、カタリバは被災した子どもたちの支援を続けていきます。