カタリバの活動を通して自己肯定感が高まった事例
自己肯定感を高めた「ナナメの関係」
ここ数年、日本では子どもの自己肯定感が低いことが問題視されています。(詳しくは「【自己肯定感】低い理由と対策」に記載)
そんな中、カタリバでは「ナナメの関係」 による場づくりを通して、子ども達の自己肯定感に変化を起こしてきました。
ここでは「子ども達の自己肯定感がどのように変化したのか」についてアンケート結果を用いてご紹介します。
出張授業「カタリ場」プログラムを受けた生徒の自己肯定感の変化
2014年度プログラム受講生徒のうち、14,215名の事前事後アンケート結果の比較をしたところ、以下のように「自己肯定感の変化」が見られました。(4段階のうち「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した割合)
「欠点を含めて自分のことが好きだ」と答えた割合は29.0%から33.3%に4.3ポイント増加しました。
「自分自身に納得している」と答えた割合は31.0%から34.2%に3.2ポイント増加しました。
「今の自分に満足している」と答えた割合は23.2%から26.3%に3.1ポイント増加しました。
「自分で自分自身を認めることができている」と答えた割合は41.8%から44.6%に2.8ポイント増加しました。
「今の自分を大切にしている」と答えた割合は53.7%から54.5%に0.8ポイント増加しました。
サードプレイス「大槌臨学舎」に通う生徒の1年間の自己肯定感の変化
2015年4月から1年間通った生徒50名を対象とした申込み時点と1年後のアンケート結果の比較をしたところ、以下のように「自己肯定感の変化」が見られました。(4段階のうち「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した割合)
「私は人並みの能力がある」と答えた割合は40%から72%に32ポイント増加しました。
「将来の夢や目標を持っている」と答えた割合は70%から94%に24ポイント増加しました。
「私は価値のある人間だと思う」と答えた割合は47%から69%に22ポイント増加しました。
サードプレイスとは
コミュニティにおいて、自宅や職場とは隔離された、心地のよい第3の居場所を指す。サード・プレイスの例としては、カフェ、クラブ、公園などである。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
カタリバ活動の担い手側の自己肯定感の変化
カタリバの活動は、受け手だけでなくその担い手(主に大学生)の自己肯定感にも変化を与えています。その変化が明らかになったアンケート結果をご紹介します。
このアンケートは、NPOカタリバ2016年11月実施アンケートより305名の回答を得て作成されました。
「自分には人並みの能力があると思う」と答えた割合が8.2ポイント増加
「自分には人並みの能力があると思う」という質問に対して、カタリバに関わる直前は「とてもそう思う」と答えた割合は11.1%、「そう思う」と答えた割合はが35.1%でした。
その後、カタリバに関わった後の自分について自分には人並みの能力があると思うか尋ねると「とてもそう思う」が16.7%(5.6ポイント増加)、「そう思う」が37.7%(2.6ポイント増加)と、それぞれ増加していることがわかりました。
「自分は価値のある人間だと思う」と答えた割合が18.0ポイント増加
「自分は価値のある人間だと思う」という質問に対して、カタリバに関わる直前は「とてもそう思う」と答えた割合が11.1%、「そう思う」と答えた割合が29.5%でした。
その後、カタリバに関わった後の自分について自分は価値のある人間だと思うか尋ねると「とてもそう思う」が19.3%(8.2ポイント増加)、「そう思う」が39.3%(9.8ポイント増加)と、それぞれ増加していることがわかりました。
「自分は役に立たないと強く感じる」と答えた割合が8.6ポイント減少
「自分は役に立たないと強く感じる」という質問に対して、カタリバに関わる直前は「とてもそう思う」と答えた割合は5.6%、「そう思う」と答えた割合はが14.8%でした。
その後、カタリバに関わった後の自分について自分は役に立たないと強く感じるか尋ねると「とてもそう思う」が3.3%(2.3ポイント減少)、「そう思う」が8.5%(6.3ポイント減少)と、それぞれ減少していることがわかりました。
「欠点も含めて自分のことが好きだ」と答えた割合が22.6ポイント増加
「欠点も含めて自分のことが好きだ」という質問に対して、カタリバに関わる直前は「とてもそう思う」と答えた割合は9.5%、「そう思う」と答えた割合はが22.0%でした。
その後、カタリバに関わった後の自分について欠点も含めて自分のことが好きか尋ねると「とてもそう思う」が20.3%(10.8ポイント増加)、「そう思う」が33.8%(11.8ポイント増加)と、それぞれ増加していることがわかりました。