【メディア掲載】『本気の教育改革論』に掲載 ~「若者の可能性」~
2016年9月10日に寺脇研さん編集の書籍『本気の教育改革論 寺脇研と論客14人が語るこれからの教育(学事出版)』が発行されました。『月刊高校教育』に連載されていた対談をまとめたもので、カタリバ事業部ディレクターの今村亮が「若者の可能性」として、2013年に寺脇さんと対談した内容が収められています。
この対談は、寺脇さんの「自分を発信する高校生の出現に、カタリバは大きく関わっているよね」というお話から始まります。そしてカタリバが2001年の創業からどんな道を歩んできたのか、「カタリ場」という「動機づけ学習プログラム」がどのように完成度を高めていったのかが語られています。
寺脇さんは、カタリバが手探りで「カタリ場」という「キャリア学習」にたどり着いたことを評価してくださっています。その「カタリ場」の様子について、今村は次のように述べています。
生徒たちは、学校の縦と横の関係の中でとても閉塞感を抱いていると言えます。僕らが訪れる進路多様校は、高校受験で挑戦できなかった子、もしくは高校受験に失敗している子たちが多い学校です。彼らは、学校という閉じられた空間では、言いたいことも言えていないんです。
今朝も、先月「カタリ場」をやった学校に報告に行ったんですが、どの子が一番変わったかという話になりました。この子ですと言うと、先生たちはびっくりするわけです。最も手がかかる生徒だと。彼は、クラスの仲間からも「お前は将来ニートだ」とか言われているそうですが、最後に小さい字でぎっしり書いてくれたんです。「カメラマンになりたい」と。
ナナメの関係の中で話すことで、自分を見つめ、将来の夢も語れるようになったんでしょうね。教室という場では語れないことを言葉にする、その手伝いをする空気が「カタリ場」の授業にはあるんでしょうね
(記事より抜粋)
本書ではこの他、平田オリザさんや藤原和博さん、汐見稔幸さん等の興味深い対談を読むことができます。書店などでぜひお手に取ってご覧ください。