【メディア掲載】『生徒指導』に掲載 ~中高生のリアル × ソーシャルネットワーキングサービス~
2016年9月1日発行の教育情報雑誌『生徒指導』9月号(学事出版)に、この春からカタリバが担当している連載コラムが掲載されました。今回のテーマは中高生と「ソーシャルネットワーキングサービス」。b-lab(ビーラボ)スタッフの釜優貴美が執筆しています。
文京区青少年プラザ(略称「b-lab」)は、「中高生の秘密基地」をコンセプトとしてカタリバが文京区より運営を受託している公的施設です。来館する中高生たちの多くが利用しているのが、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)。親でも友だちでもない「ナナメの関係」であるb-labスタッフに、スマホの画面を共有しながら悩みを打ち明ける中高生もいます。
インターネットが生活の一部となった現代社会において、中高生がオンラインの世界に承認を求めることは、ある意味で必然だとも言えます(中略)
思春期という自我の芽生えと葛藤する時期に、保護者からの心理的な独立を果たし、自分なりの価値観を形成し、他者からの承認を得て、自分の居場所を確保していく過程はごく一般的な発達課題であり、インターネットはその幅を広げるツールの一つであるということを、あわせて認識しておく必要があります
スマホがこれだけ普及している現在、中高生にスマホ利用をただ制限したり危険性を訴えたりするだけでは、本当の意味で彼らを危険から守ることは難しいのが現状です。そんな時代だからこそ、オフラインの世界での関係性がますます重要になっていると考えられます。
中高生は誰に主張するというわけでもなく、自分の本音をぽろぽろとSNSの中にこぼしています。誰かに気づいてほしい、でも面と向かっては言えない。そんな複雑な気持ちで溢れています。(中略)
中高生のそんな様子に気づいたとき、私たち大人に何ができるのでしょうか。その答えを私はまだはっきりと見つけることができていません。
ただ、日々b-labで心掛けているのは、彼らの存在を気にかけ、声をかけ、心も体も安心できる居場所をつくること。そして、オフラインの世界でいかにして「安全で安心できる秘密の場所」を守っていくのかが、中高生のSNSとの付き合い方を支える鍵になるように感じています。
これからもカタリバは、子どもたちが安心できる安全な「第三の居場所」づくりを行っていきたいと思います。
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http://b-lab.tokyo/