【メディア掲載】『生徒指導』に掲載 ~高校生のリアル × 自己肯定感~
2016年6月1日発行の教育情報雑誌『生徒指導』6月号(学事出版)に、4月よりカタリバが担当しているコラム「高校生のリアル×○○」が掲載されました。連載の3回目となる今回は、職員の林曜平が執筆。テーマは高校生の「自己肯定感」です。
「自分に自信が持てない」という高校生の割合が、世界的にも突出して高い日本。日頃から現場で高校生と接している林は、ある高校でひとりの女子生徒と出会いました。彼女も「自信がない」生徒のうちの一人。特に「みんなの前で発言することが苦手」とのことでした。
そんな中彼女は、カタリバが運営する「教育旅行」と「マイプロジェクトアワード」に参加し、自分の言葉で生き生きと語る同年代の高校生に出会ったことで、徐々に変化を見せ始めます。
(彼女は)参加していく中で、堂々と発言する参加者も、最初からそうであった訳ではないことに気づきはじめました。「この活動を始めてから、大勢の前で自分の言葉で話せるようになったんです。」これは、参加者の一人が話していたことです。また、「いつも発言できる訳ではないけれど、この活動には一生懸命取り組んでいるので、話したいことがあるんです」と語る高校生もいました。
そんな姿を見て、「自分も話していいんだ」「自分もみんなの前で話してみたい」。彼女はそう思ったそうです。そして、お昼の時間に自分で手を挙げて、みんなの前で発言したのです。同世代の高校生の姿が、彼女の背中を押しました。
(中略)
彼女を動かしたのは、「届きそうな憧れ」だったのだと思います。環境の違う、同世代の自分と似たような子が、一つ壁を乗り越えて堂々としている姿に刺激を受け、一歩前に進むことができました。「自分にもできるかもしれない」という気持ちが行動につながり、さらに自信につながったのだと思います。
(記事より抜粋)
「自己肯定感が低い」と何が問題なのか、そして「自己肯定感」はどうしたら上がるのか。林は「行動のキッカケを掴み、実際にやってみることで、自己肯定感は形成されていく。そして、その自信が、新たな挑戦につながっていく」と話しています。
「自分にもできた!」という小さな実感の積み重ねが人を前に向かせ、人をさらに成長させていく。成長において、知識や努力がガソリンだとすれば、「自己肯定感」は言わばエンジン。必要不可欠なものです。カタリバはこれからも、より多くの子ども・若者に、自己肯定感が上向く「キッカケ」の部分を届けて参ります。