【メディア掲載】毎日新聞に掲載〜学び直しの場が必要〜
毎日新聞に、カタリバが昨春より新たに始めた神奈川県立田奈高等学校との取り組みについて、記事が掲載されました。
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◆2015年春から始まったカタリバの新たな取り組み
田奈高校はクリエイティブスクールと呼ばれる、入学時に学力検査を行わない学校です。そのため必然的に、田奈高校には学習に課題を抱えた生徒が多く在籍しています。また、生徒の約3分の1はひとり親家庭。外国にルーツを持つ生徒もいます。厳しい経済状況や不安定な家庭環境の中で生活をしていることも少なくありません。そんな生徒たちに学習支援だけじゃない、学校に楽しく通うことができる居場所をつくるため、カタリバは活動を始めました。
きっかけは今回の記事中にも登場する、田奈高校のキャリア支援担当・金澤信之先生からのお声がけでした。「田奈高校が独自で抱える問題は、内部だけでどうにかなるものではない」思い切って外部の力を借りようと考えたとき、白羽の矢が立ったのがカタリバでした。田奈高校では放課後に集まって補習を受けられる「ゼミ」の運営を長年行っていました。そういった経緯もあり、学習支援と居場所機能を担う「田奈ゼミ」の運営にカタリバが参画することになったのです。
◆学習支援を通じてつながっていく高校生と大学生
「アルファベットの大文字と小文字の区別がつかない」「九九がわからなくなってしまう」 そんな子どもたちのそれぞれのペースに合わせて、カタリバのスタッフは寄り添っていきます。基礎学習を共通言語として、つながっていく高校生と大学生。勉強を教わりながら、生徒はだんだんと大学生に心を開いてくれます。ふとした瞬間にこぼす、家族の悩みや進路への不安、そして将来の夢。ゼミは生徒たちが安心して語り合える居場所にもなっています。ゼミをきっかけに、不登校から「やっぱり勉強をしたい」と高校に戻った生徒も出てきました。
金澤先生は以前カタリバのスタッフのことをこんな風にお話しされていました。
カタリバのボランティアスタッフは生徒とのコミュニケーションが上手です。田奈ゼミの前に、応接室に生徒が迎えに来るのを見てびっくりしました。学習支援なのに楽しみに待っている。こんなことは今までありませんでした。
評価者じゃない人が来て、憧れができて話しかけてくれる、今年は田奈ゼミが違う活力があって活性化しています。田奈ゼミは学力だけじゃない、お兄さんやお姉さんが話を聞いてくれる、放課後の居場所なのです。
経済的に困難な状況や、不安定な家庭環境にある子どもたちにとって田奈ゼミは、様々な話ができて、楽しく通うことができる「居場所」として、着実に浸透してきています。
◆田奈ゼミ存続の危機
そんな田奈ゼミがいま存続の危機にあります。今回の記事にもある通り、カタリバは田奈ゼミを運営していくための資金難の問題に直面しています。1年間活動を続け、生徒たちの変化から確かな手応えを感じており、来年度は5月から12月で24回、のべ600人の生徒へ学習サポートを実施したいと考えています。しかし、この活動を続けていくためには、年間150万円の経費がかかります。
格差の再生産を断ち切り、自ら未来を切り開いていく力を子どもたちに届けるために。カタリバはこの居場所を守りたいと思っています。 どうか、来年度もこの活動を継続するため、お力を貸していただけないでしょうか。 皆さまからのご支援を心よりお待ちしております。
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田奈ゼミへのご支援についての詳細はこちらからご覧ください。
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