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【マイプロインタビュー】おにぎりで食料支援!「おにぎりにぎろう」

レポート

マイプロ運営チームがお送りする高校生インタビュー記事。「マイプロに取り組んでいる高校生同士のつながりを増やしたい!」それが私たちのマイプロジェクト。今回は、おにぎりの魅力に魅せられた女子高校生・本堂莉理さん(青森県立青森南高等学校外国語科2年)にインタビューを行いました!AIU高校生国際交流プログラムの一環である「高校生外交官」としての経験を通して「おにぎりにぎろう」を閃いた彼女。マイプロを通して感じたことや、プロジェクトに対する熱い思いを聞きました。

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——それでは、早速プロジェクト内容を教えてください。

このプロジェクトの理念を表している言葉として、「武器をにぎるな、おにぎりにぎれ。」という言葉があります。大きな概念のように聞こえてしまいますが、世界平和のために何ができるのかを考えるきっかけを通して提供したいと思っています。おにぎりを通して伝えたいことは、たくさんあって、よく「何をやりたいの?」って聞かれます。自分の思いを伝えきれていないのは課題だとも思っていますが、それだけ色々な可能性を秘めているプロジェクトだと考えています。現在は、Tシャツの販売を中心にFacebookなどで情報発信を行っています。

——このプロジェクトは食育みたいなものがテーマなのかと思っていました。平和へのメッセージが強くてグローバル化を意識したプロジェクトということですが、具体的に「おにぎり」がそれらのテーマにどのようにつながるのでしょうか?

もちろん「食育」っていう要素もあります。私が考えているのは、「食の再分配」というキーワードです。飢餓人口より肥満人口が多くて、飢餓で死んでしまう人の方が多い現状があります。マレーシアに行った時に、実際に貧困で苦しんでいる人たちを目の当たりにして、そんな食料問題に対して関心を持ちました。ヘルシーで素材本来の良さを生かそうとするおにぎりを通して、「食」について考えられるのではないかと考えています。将来的には、飢餓の人たちに先進国から食料支援を行うことのできる「食の循環」を作っていきたいです。そのようなことを通して少しでも世界平和に近づけばと思いました。

——普段、何気なく食べているおにぎりで、食料支援のことを考えるきっかけが提供できるっていいですよね。なぜ「おにぎり」なのでしょうか?

おにぎりは日本文化の象徴だと思っていて、おにぎりならではの良さも沢山あります。寿司はSUSHIとして、世界に広まりました。でも、寿司を作るには職人さんのようなスキルが必要になるし、ネタも限られてしまいます。おにぎりの方が、そこは柔軟だし、作るのも簡単です。「若者の米離れ」って聞くと思うのですが、若者として米が嫌いというわけではなくて、ただ食事の選択肢が増えすぎたのだと考えています。だからこそ、もう一度おにぎりへの関心を持って欲しいと思っています。将来的には、グローバルにこのプロジェクトを運営していきたいからこそ、まずは日本国内で日本の食文化の発信を行いたいです。

——この「おにぎりにぎろう」って言葉は自分で考えたのですか?

考えたというよりは、私の中で急に「おにぎりつくろう」という言葉が降ってきたという感覚です。それでTシャツを作ろうって思って色々調べました。今の時代、インターネットで簡単に作れるサービスがありますよね。それで初めにTシャツを100枚買っちゃいました。 

——100枚も?そのTシャツはどうしたんですか?

Tシャツを100枚作ったら、当然家に大きなダンボールが届くわけで…笑 親にとても驚かれましたし、「これは売るしかない」って決意しました。そこからプロジェクト化やコンセプトワーク、デザインを考え始めました。特に、どうしたらより多くの人から共感を得られるかについて深く考えています。

——いまプロジェクトに取り組んでいて、困っていることや現状の課題を教えてください。

一つは、Tシャツを売る中で、いかに自分のプロジェクトの情報を発信できるのかを考えています。もっと多くの人に知って欲しいので、ブログを始めて、SNSを活用するといったメディア戦略をもっと力を入れていきたいです。
そして、実際におにぎりを握って食べてくれる人をどう増やすかを考えています。プロジェクトの一環として、実際に握る体験をして欲しいし、自分で作ったおにぎりを食べることが大切だと思っています。

——実際におにぎりを握って食べてから、みんなで食料支援や食文化のことを考える場は貴重ですね。普段の学校生活との両立は大変ですか?

今まで話してきたような明確な課題が見えているからこそ、「時間がない」と思ってしまうこともあります。けど、その「時間がない」ことを言い訳にしている自分はすごいイヤです笑。周りのマイプロをやっている友人たちとも同じことを話していますが、自分が好きだからやっていると思うと自然と頑張れることに気づきました。

——マイプロを通して、自分の中での気づきを得たり、プロジェクトを具体化することを通して成長につながるんですね。マイプロに参加してからの変化はありますか?

一番は、考えるようになったことです。今までは、無意識のうちに所属しているコミュニティが多かったと思います。登山部にしたって、そこにある部活の中から選んだだけですし、強い意志がなくても入ることができます。それってあんまり社会に対しての意識がないのかな、と感じました。マイプロを通して、プロジェクトのことをFacebookで発信すると、応援してくれる人がいたり、反応してくれる人がいます。それは励みにもなるし、どうすればより良いものになるのかを考えます。日本の教育の中には、そういう風に考える機会はあまりないし、そのせいで思考停止とも言える状態になってしまうのだと思いました。
そのような「考えること」を通して、前向きに行動できるのもすごい幸せに感じます。だからこそ、高校生同士のつながりが活発になればいいと思っていました笑

——それだけの思いでマイプロに取り組んでいるのは正直、意外でした。アワードに向けて、高校生同士のつながりが増えるように僕たちもがんばりますね!今後も、「おにぎりにぎろう」は続くと思いますが、3月にあるマイプロアワードに対しての思いを教えてください。

アワードを意識しすぎず、自分が純粋に好きなことや、心から人の為になることを地道にやっていきたいです。それをやっていけたら、自然と評価されると思っています。あと、アワードに集まる全国のスーパー高校生を圧倒させられるくらいのパワーとパッションでこれから突き進んでいきたいです!

*・*・*・*・*

今回の取材を通して、おにぎりの新たな一面や、実際の参加している高校生からのマイプロに対する熱い思いを聞くことができました。高校生一人一人が抱いているマイプロへの思いを発信することで、気軽に高校生同士の交流が生まれるきっかけにもなると感じています。今後も、全国に散らばるマイプロを取材していきたいと強く思っていますので、「自分のマイプロも取り上げてほしい!」という方は、ぜひご連絡ください。

【全国高校生 MY PROJECT AWARD 2015】   ただいま全国大会出場者エントリー受付中!

高校生が、自分で地域やコミュニティの課題を見つけ、解決するためのプロジェクトを進める“マイプロジェクト”。
気付いた課題に真摯に向き合いマイプロジェクトに取り組んだ、全国の高校生が一同に会する表彰イベント【全国高校生 MY PROJECT AWARD 2015】を今年も3月26日(土)に開催します!

チャレンジして、この舞台に立とう。
アクションを、競え。

エントリー/詳細はこちらから!(〆切:2月16日)