【メディア掲載】読売新聞に掲載 ~「AO受験」考え抜く大切さ~
2015年12月25日付の読売新聞に、戦後日本の教育を振り返り、未来に伝えたい教育の歩みを追った連載記事「戦後70年・教室の記憶」の最終回が掲載されました。
今回のテーマは「AO入試」。実際にAO入試で大学を受験した経験を持つカタリバ代表今村久美が、大学までの学びを振り返りつつ、受験時の思い出などをお話させていただきました。
今、社会に求められるのは「自発的に学ぶ」ことができる人材です。
それは、「自ら机に向かう」ことではなく、「自ら課題を発見し、その解決に向けて考え抜く」ことを意味します。
「高校生のとき体験したオープンキャンパスで、国際政治を論じ、バイオテクノロジーの未来を生き生きと語る大学生の姿に衝撃を受けました。勉強を『やらされる』のではなく、彼らは好奇心に突き動かされて学んでいた。多くがAO入試に合格した人たちで、私もAOで受験しました。
一つのテーマを考え抜くことが大切だと考え、地域の課題を調べ、考えをまとめて新聞に投書するなど、準備を進めました。
(中略)大学では自分でテーマを見つけ、楽しみながら学んでいくべきです。何かに関心を持ちワクワクする能力はとても大切で、私たちの活動では、子どもの自発性に火を灯そうと心がけています。」
(記事より抜粋)
90年代以降、「知識を競うような入試から離れ、個性的な人材を育成する」という目的で行われた様々な入試改革の一環として、AO入試・推薦入試は急速に広まりました。その一方、少子化の影響から「受験生確保」の手段として推薦・AO入試を利用するケースも現れ、その価値が問い直されてきました。
今でも個々の入試は知識偏重型が主ではありますが、2016年度から東大が「推薦入試」、京大が「特色入試」という名前でAO入試を導入する等、確実に変化が起きています。
2020年を節目に、日本の教育は再び改革期を迎えようとしています。自ら課題を発見し、考え抜く「アクティブ・ラーナー」を育てるため、ハード、ソフト両面からもう一度抜本的な見直しが求められています。
カタリバは事業を通じて、今村が自らの受験、学生生活を通じ体感した「自発的な学び」の価値を、これからも社会と子どもたちに届けていきます。