過去最多34万人。文部科学省による最新の不登校調査を受けて感じていること[代表のつぶやき]
前年度の不登校数の発表がありました。小学生は10年前の“5倍” 、中学生は“2.2倍”に増加ではあるのですが、少しだけ、努力が実ってきている・・?ような気配もあります。(まだしっかりデータを見ることができていませんが)
文科省発表のデータ→ https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1302902.htm
●不登校の小中学生は約34万人に。11年連続で増加して過去最多(3年連続 約5万人づつ増)
●不登校状態は継続しやすいという傾向は昨年通りで約8割が継続している。
●これまで年々増え続けていた新規の不登校数はやや少なくなっている。特に中学生はほぼ横ばい(R1~R5で、58,074人→60,478人→79,914人→91,144人→90,853人)
社会全体として、子どもたちの学び方の多様性をどう認めていけばいいのか、その環境整備が少しづつでも進んでいること。文科省からもこの数年、「不登校のこどもは学校に戻すだけがゴールではなく社会的自立を目指すべき」と、何度もメッセージを出しています。
学びの多様化学校は受け皿が小さすぎますが、それでも増えてきているということ。東京都では、フリースクールをどう子どもたちを支えるパートナーとしていくのか、議論が進み、経済支援もはじまりました。長野県ではフリースクールを認証し、積極的に活用することもはじまっています。学校内にフリースクールのような場所をつくる、学内のサポートルームの開設やスタッフ配置も進んでいます。
また、石川県加賀市や広島のように、そもそも学校の学びをそのスピードも個々に合わせられないかと、自由進度学習を授業で実践する自治体が出てきたり、校則の在り方などの見直しが各地で起きていたりもします。
そういった現場の努力は、子どもたちの苦しさを少しでも和らげることになっているといいなと、数字を見ながら感じました。
とはいえ、支援策がでてきても、それを上回るスピードで不登校になる子どもが増えているのも事実。
あと50倍くらいのスピードで、受け皿確保とともに、日本の学校のそもそも論をしっかり展開しなければいけないとも感じてます。
NHKのニュース記事(2024年10月31日)→ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241031/k10014625011000.html
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