夜間中学の授業風景を実際に見て感じたこと[代表のつぶやき]
昼間部(中学生のための不登校特例校)と、夜間部(中学を卒業していない15歳以上を対象とした夜間中学)を併設している京都の洛友中学校へ勉強に行かせていただきました。昼間部の5・6時間目と、夜間部の1・2時間目があえて被せてあって、音楽・美術・体育・課外授業などはみんなで取り組むそうです。
同じ地域で生まれ育った同世代ではキャラ設定も固定化しやすいし、同調圧力もあるかもしれない。世代もばらばら、国籍も多様な方々の中にいた方が居心地が良いという子どもたちも、実は少なくないのかもしれません。そういう子たちにとって、夜間中学の生徒さんたちとの人間関係はちょうど良いようです。
許可をいただいたので、生徒たちの顔が見えないように撮影した教室の様子を少しだけシェアします。あまりわからないかもしれないですが、生徒たちは良い顔をして過ごしているように見えました。
夜間中学の昼間部
夜間中学の夜間部
不登校になっても多様な選択肢によって学習権を保障されている、そんな日本にするためには、‟異次元”の教育財源が当然必要だけど、現在地としてはいくらあっても足りない。だからこそ、ファシリティも人材も、すでに整備されている場所にコンセプトを追加して、ソフトとコーディネーションにお金をかけるところから始めたい。そういう意味で、在籍者も減ってきている夜間中学の活用を1つの選択肢としていくことは、私はとても良い策だと思います。(もちろん乗り越えるべきハードルは多いですが)
公立の不登校特例校を増やすという線については、やった方がもちろん良いけど、このままの学校スタイルを維持してやるにはお金がかかりすぎでは?という感覚を私はもっています。また、不登校特例という政策名称が子どものスティグマへの配慮がなさすぎるとも思います……
いずれにせよ、違うコンセプトの学校を併設してスタッフとプログラムを効果的にシェアする洛友中の実践、学び深かったです。お忙しい中でのご対応、ありがとうございました。
夜間中学について、カタリバも文科省の委託事業として小さな実証チャレンジを始めたので、気になる方は以下ご覧ください。
https://www.katariba.or.jp/news/2023/01/17/39835/