メタバース空間は、不登校の子どもたちにとってひとつの「教室」[代表のつぶやき]
カタリバで開発を進めている【メタバース登校】の様子を、丁寧に取り上げていただきました。(クリックして動画をご覧ください)
この件について、「不登校が固定するんじゃないか」「さらに学校から逃げる子どもが増えるのではないか」とよく言われます。その気持ちもわかりますが、違うんです。
ここは、不登校の子どもたちが『学校』の代わりに行くフリースクールのような場所ではなく、room-Kというひとつの『教室』なんです。学校の中でいろんな教室の扉を開いて行き来をするのと同じで、オンラインにつないでroom-Kという扉を開けて入る、教室のひとつです。
先日、もうずっと学校に行っていなかった神奈川県のとあるお子さんは、メタバース上のメンター同席で、さらにこのメタバース上だったら、という形で、数年ぶりに学校の担任の先生との面談が実現したそうです。
不登校になって誰ともつながれない日々をすごしているくらいなら、この部屋につないでくれば、メタバース上のスタッフやここに集う子どもたちと一緒に過ごしながら、もう一度家庭以外の社会とつながることができるかもしれません。
そして、私たち支援者が、学校の先生とも協力しながら、この場で過ごす子どもの様子を共有し見守ることで、おうちの自分の部屋の扉から外に出て、また学校に行こうかなと思えるきっかけができるかもしれないし、学校はもう戻れなくても、地域のどこかに出かけていって学ぼうかなと思うキッカケにもなるかもしれない。実際に少しずつですが、この場を卒業して、学校などに戻っていった子どもたちも出てきています。
リアル学校の教室と、メタバース上の教室が、近接しながら子どもたちの選択肢となっていくこと。自治体が支援リソースを自前主義で完結させず、対面とオンラインの得意を生かして協働すること。今年も経済産業省 未来の教室実証事業の取り組みの中で、さらに開発をすすめていきたいと思います。
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