校庭で数学の授業に出てもいい?岐阜の「バーバパパのがっこう」草潤中学校が示す、学校の新しい当たり前[代表のつぶやき]
*この記事は、代表今村個人のnoteで掲載した記事を一部編集のうえ転載した記事です。
「岐阜市に、『バーバパパのがっこう』ができた」
…という記事が3月末に大きな反響を呼びました。→記事はこちら
記事の内容は、4月1日、岐阜市に新しい不登校特例校「草潤中学校」ができた、という話。
(絵本「バーバパパのがっこう」は、子どもたちが荒れに荒れてたいへんになってしまった学校を見に行ったバーバパパたちが、「ルールでしばった指導ありきじゃなくて、こういうやり方もあるんじゃない?」と親たちや先生に代案を示すという、公的オルタナティブスクールづくり、のようなお話。教育に関わっている方や、子育てがうまくいかないなあと悩んでいる方に、ぜひ読んでほしい名著です。)
「不登校特例校」とは、日本において「学校とはかくあるべき」とされている様々な国の規定をかなり弾力的に捉え直し、既存の学校には行けない、または行かない子どもたちが「これなら行きたい」と思える学校をつくる、そんな制度です。教育の機会確保法が制定された2016年以降に始まった制度で、現在、全国に17校(公立8校・私立9校)様々な形で試行錯誤的に設置されています。
教育の機会確保法について詳しくはこちらの本がおすすめ→クリック
私は以前に岐阜市の教育政策に関わる機会をいただき、そのご縁で今回、このバーバパパのがっこう「草潤中学校」にお邪魔させていただきました。
草潤中学校は、岐阜市立中学校の不登校特例校で、在籍する生徒の内訳はこのようになります。
・草潤中学校に在籍している岐阜市全域から転入学してきた‥【40人】
・在籍校に籍を置き、在宅で週1-2日オンラインで学ぶ‥【24人】
・在籍校に籍を置き、週1登校し個別学習(通級支援)で学ぶ‥【22人】
一度不登校になった子どもたちの中には、「学校」という言葉の雰囲気や、「学校」的な文脈自体に対し、拒否反応を示す生徒もいます。「我慢は子どもたちを成長させるのではないか」「わがまま言われせておいていいのか」など思う人もいるかもしれません。
でも、これだけ様々なあたりまえが動いているこの社会において、大人だって「この職場、違うな」と思ったら、ピボットして転職する。学校の目的は「学び続けられること」であるならば、子どもたちだって「がまんして修行する」のを一旦やめて、自分が「心地よく学び続ける空間」を探して選択できる力、ピボットする力を持つことは、これからの社会を生き抜く力をそのものとも言えるのではないでしょうか。
草潤中学校は、公教育でできうる工夫を詰め込んで、子どもたちに提示するオルタナティブな選択肢であり、日本の教育者たちが良きこととしている様々なことに対して一石を投じているように見えました。
不登校にならないとこういう教育を受けられないとでもいうような「不登校」特例校、という制度自体が、ゾワゾワするものもあります。でも、今回はその議論は一旦横においておき、現行制度でできる最大限を実現し続けようと、毎日開発が進むこの場所について、存分に書きたいと思います。
-草潤中学校が仕掛ける、5つの『新しい当たり前』
1:授業を受ける場所は自分で選べる
2:担任の先生は、生徒が自分で選べる
3:学校なのに「学校っぽく」ない工夫
4:マストは減らしつつも、中学生としての学びは保証するカリキュラム
5:40人40通りの通知表(現在検討進行中)
-「あの子の死を無駄にしてはいけない」
-お知らせ:【主に教育関係者向け】草潤中学校を作った早川前教育長と語る会
草潤中学校が仕掛ける、5つの『新しい当たり前』
きっとこの記事を見つけてくださったマニアックでアツイ方々は、具体的に様子を知りたいはずなので、ちょっと長くなりますが、できるだけ具体的に書いてみたいと思います。
*私にとって印象に残った部分を取り上げているため、学校の意図を私が勝手に解釈している部分もあり、そういうことではない、という部分もあるかもしれないという事は、あらかじめお許しください。
1:授業を受ける場所は自分で選べる
登校したら、自分の教室ではなく、ロッカールームに荷物をおく
まず、ここに在籍している子どもたちは、すべての時間、この校内の好きな場所を選んで過ごせます。通常の学校だったら「◯年◯組が私の教室」となりますが、ここでは、子どもたちにあらかじめ決められた教室を、自分のホームとしない可能性があります。
なので子どもたちは、登校するとまず、自分の教室に行くのではなくて、鍵付きのロッカールームに自分の荷物を入れる。そして、このロッカーをホームとし、必要なものをここから出し入れしながら、好きな場所で過ごすのです。
自由な時間に登下校することを、安全に支える出欠管理システム
生徒たちは、自宅で学んでもいいことになっているため、今日学校に登校するかどうかも任されています。学校に来たとしても、自由な時間に来て終わりの会までここにいない生徒も。だからこそ、生徒がいまどこで過ごしているか、把握することは大切な安全管理となります。
そこで校長が、岐阜大学の学生さんにお願いし、登校時間、下校時間をリアルタイムで把握する出欠管理システムをつくったそう。
下記の写真は先生用管理画面。気分・健康状態・登下校の時間と、受講した授業を一覧できるので、先生たち全員が生徒の今を瞬時に確認することができています。
授業は、図書館からでも、校庭からでも参加しても「出席」になる
すべての授業はオンライン配信しているので、生徒たちは自分が集中できると思える場所を選んで授業を受けることができます。個人で過ごすこともできるし、誰かと過ごすこともできます。
上記の「これ」が、授業をリアルタイム撮影・配信しているiPad。
このiPadが授業をリアルタイム配信しているから、家からでも、図書館でからでも、マクドナルドからでも、もちろん教室で授業に出ても、「出席」になります。
Wi-Fiに支配されない。LTEだから、どこからでもネットにつなげる
生徒用タブレットは、Wi-Fiに接続するタイプではありません。LTE内蔵だから、Wi-Fiのルーターからの距離を気にしなくてもいい。学校内のどの部屋から参加してもいいし、大げさに言えば、校庭からでも、スーパーのフードコートからでも、スタバからでも、マックからでも、授業に参加できます。
LTEを採用していた他の学校では、生徒が一人家出した際に、LTEでいつでも場所が把握できるため、生徒を無事に見つけることができたという事例もあったそうです。
学校のどこかに居場所が見つかるように、教室のコンセプトはさまざまに
個室のボックスで静かにすごしたい人は、マンガ喫茶みたいな部屋で。
友達とわいわいしたり、くまと一緒に授業に出たい人はこちら。
ちなみにこの長い椅子は、地域の人の寄付。そして椅子の向こうにあるテーブル?は、裁判所からもらってきたそう。
校長室で授業に出てもOK。(校長室のソファがなんかオシャレ)
「自由」が「危険」にならぬよう、安全に見守るための工夫もたくさん
通常の学校なら、授業中に教室に生徒がいなければ「教室に帰りなさい!授業中だぞ!」となりますが、ここは生徒が動いていることが普通。だけど同時に、「なにかあるかも・・」と、リスクもあれこれ心配してしまいます。生徒たちの行動選択の自由を認めるために凝らされた、様々な工夫を紹介します。
生徒は、「私はここにいるよ」と伝えられるように、掲示板のマグネットをうごかして自分の場所を表明する
ちなみに、「私はここにいるけど、そっとしといてほしい」という気分の日は、右の赤いマグネットをネームプレートの横に置きます。
常に生徒たちが校内を動く前提で、声掛け担当の先生が校内をまわる
見張るのではなくて見守り、声をかける先生。
万が一の安全に備えて窓は全部開けない。
先月、工務員さんが校内の窓のサッシに釘を打って歩いて整備したそう。
生徒たちの手のひらに様々な「選択肢」を戻していくことは、並大抵のことではありません。神は細部に宿るとでも言うように、こまやかに行き届いた、安全を守る創造力と工夫が欠かせないんだということに、気づかせられました。
2:担任の先生は、生徒が自分で選べる
そもそも先生はどんな人たち?
草潤中学校は岐阜市立学校であり、普通の公立学校。この学校の先生は、岐阜市内の公立中学校につとめる先生たちが異動で配属されます。早川前教育長は「こういう学校だからこそ、これまで教員として経験してきた価値観をアンラーニングできる、前例を疑える人を、まずは集めたかった」そう。公募を出したら、たくさんの先生たちから手が上がったと言います。
しかし、井上博詞校長先生いわく、「鼻息荒く、やる気に満ちた人ばかりではバランスが崩れる」と判断。手を上げた人たちの中から、生徒にとって、どういう教員チームが最適か、バランスを取って人事を決めたそうです。
案内をしてくださった井上校長
学級担任制ではなく、個別担任制
通常の学校であれば、始業式にクラス替えが発表され、同時に「このクラスの担任は私です」と発表される「学級担任制」。しかしここでは、その方式はとっていない。その代わりに、生徒一人ひとりに伴走する、「個別担任制」を行っています。
生徒は、自分の担任を指名できる
生徒たちが学校に慣れてきた5月、校長が発表した9人の先生から、生徒たちが自分の担任を指名しました。とはいえ、自分が教員だったら「誰にも指名されなかったらどうしよう・・」とヒヤヒヤするかもしれない。
井上校長いわく「当然、人気の先生もいました。」と話します。しかし面白いのは、複数人選択する生徒もいたし、「だれでもいい」とか、「担当する生徒が少ない先生をあててほしい」と書いてくる子もいて、結果的にバラけたそう。
3:学校なのに「学校っぽく」ない工夫
学校だからって、いわゆる”学校的”にしなくてはいけないというルールはありません。”学校”が一度は嫌になってしまった子どもたちが、また学校に行くのが楽しみだと思えることのほうが大切。そのためにもまた、いろんな工夫がなされていました。
「教室名」は学校感のないルーム名に
例えば・・・
・マネジメントオフィス「校長室」
・スタッフルーム「職員室」
・アナウンスルーム「放送室」
・ヘルスルーム「保健室」
・WEST相談室「生徒指導室」
・アクティブルーム「卓球室」
・アゴラ「談話室」
・海・山・森「教室」
他にも、例えば相談室の絵には、好きなハイヒールを履いて相談に来てもいいんだよというメッセージを込めたそう。
ここにもまた、チャーミングな工夫があります。
読書が嫌いな子たちも来たくなるキャンプ場みたいな図書館
図書館は、硬い椅子に座って背筋伸ばして本を読まなければいけない、って誰が決めた?ということで、あっち向いたりこっち向いたり、だらだら本を楽しめる図書館はこちら。ハンモックやテントまで!
漫画も多数。不登校になって一人で自宅にいると、どうしても動画サイトを見ている時間が長くなる子もいます。文字と触れるなら、漫画からはじめたっていいのではないでしょうか。
デパートみたいなきれいなトイレ
生徒たちの中には、過敏性の特性を持った生徒もいます。
この校舎自体、もともと廃校だった場所だから、学校っぽい古いトイレもあるが、一箇所だけ、こだわってきれいなトイレを作ったそう。
井上校長いわく「これに一番お金かけたんだよね」とのこと。
集団で運動したくない子のために、一人で運動できる体育部屋
みんなで運動できる体育館は別にあるものの、運動は常にみんなで一致団結してしなければいけないわけではありません。少しでも身体を動かして、健康を維持することのほうが大切。
好きな楽器が見つかったら、いつまでも熱中していい音楽室
音楽といえば、みんなでリコーダーやピアニカで合奏したり、合唱コンクール目指してがんばる的な思い出が一般的。それが青春の思い出になる人もいるけど、そういうのがちょっとつらい人もいます。個人的には、合唱コンクールで一致団結するのが楽しかった方で「男子うたってよー」とか言ってるようなしょっぱい記憶もありますが、じゃあおとなになった今の日常で、何か音楽とのご縁があるかというと、Spotifyで聞くくらい。何かしら「これだ!」という楽器を愛し、楽しんでいる人を見ると、うらやましいなあと思うのです。
好きな楽器が見つかったら、人生が豊かになるよね、という思いで、いろんな楽器が置いてありました。(下記は楽器の一部)
4:マストは減らしつつも、中学生としての学びは保証するカリキュラム
不登校支援をするフリースクールには、あらかじめカリキュラムをほとんど設定せず、子どもたちのやりたいことだけをずっとやっていていい、という学校もあります。草潤中学校のような不登校特例校の中にも、本人が望めば「ずっと遊んでいられる」ような設定の学校もあるそう。
しかし草潤中学校は、子どもたちの興味開発をするためにも、学びには一定のガイドが必要という前提に立ち、ここは中学生の学ぶ場であるということを大切にしています。できる限り学習指導要領に示された学習内容をベースに、学びを構成しています。つまり、「完全に自由に過ごせる」場所ではなく、「学ぶ場所は自分で選択できる」ものの、「授業には参加して学ぼう」という設定。
ただし、できるだけ「やりたくないけど、ひとまず座って聞いてなければいけない」を減らして、学校にいる時間、時間の使い方に意志をもてるように余白をつくる工夫を凝らしています。
標準授業時数を245時間削減
学習指導要領に定められている、中学生が学校の授業を受ける時間「標準授業時数」は、通常は1015時間。しかし草潤中学校は、770時間。
文部科学省との折衝の中で、進級できるギリギリのところを調整したそうです。
770時間の中でも、例えば通常なら授業時数をカウントしない朝の会(毎日10分×5日=50分)を1コマカウント。
クールダウンという終わりの会(毎日10分×5日=50分)を1コマカウント。 学校が設定したオリジナルなカリキュラムを、既存教科に読み替えしてコマカウントするなど、教科書をそのまま総舐めする、という形にはなっていません。
通っている子どもたちも「本当は勉強したかった」という声が多いそう
他地域の不登校特例校には、定員が埋まっていないところもあります。
しかし草潤中学校では、40名の定員に160名の応募がありました。丁寧に面接をして、通級指導や、元の学校に在籍しながらのオンライン支援の選択肢も伝え、この学びの場の設計と一番合うとお互いに判断した生徒達の中で、昨年度までの在籍校にほとんど行っていない生徒を優先して転入者を決めたそうです。
この場がオルタナティブな選択肢であるが、この場がすべての子に合うわけではありません。一方、この場だから学びの再スタートが切れる子もいる。
「誰にとって、最も必要な場なのか」は、走りながら考えていくとのこと。
転校はせず、在籍校と連携しながらオンラインで支援する生徒も。
学校は定員を設けなければ、責任を持った運営がしきれません。
しかしここでは、草潤中学校に転校してこなくても、希望があればオンラインで支援するというスタンスを取っています。
(現在、24名の生徒をオンラインで支援)
オンライン支援中の先生
5:40人40通りの通知表(現在検討進行中)
不登校の学びを支援するにあたり、最も難易度が高いのは「何をもって出席とするか」。そして「どう評価をするか」という点にあります。
ただ、指導要録(小学校から中学校、中学校から高校へ伝達される指導の記録)に何を記入されるか、ということと、通知表として本人に渡す学びの記録に何を書くかは、別で考えてもいいのかもしれないと思います。
学年相応の学びにたどり着いているかではなく、その子の現在地をスタートにしながら、その伸びや努力を「評価」をすることはできないか。
例えば、国語教科を教科書中心ではなく、読書中心で学ぶ子は、評定をつけたら1とか2しかつかないかもしれません。しかし、教科書しか本と触れていない子どもたちより、読書冊数が多くて実は知識がある、というようなことはよくあります。
「通知表」という紙をどう使うか。クリエイティブにとらえ直し、評価を数字で伝えるものではなく、家庭や本人とのコミュニケーションツールとして捉え直したとき、ここにどんな想いをこめ、どういうメッセージがあるのでしょうか。
草潤中学校らしい通知表をさぐるため、現在は、子どもと保護者の方々にアンケートをとりながら、企画中だそうです。
・受験に使える評定をつけてほしい。
・頑張った部分を書いてほしい。
・出欠だけでいい。
ニーズは多種多様。
じゃあ、40人40通りの通知表を、実現できないものか・・
結果、どんなものになるのか、とても楽しみです。
内申が生徒の行動を規定し、評価される行動がよいことと、合わせさせていないか
元教育長の早川さんは、「内申は、『テストの成績だけでなく、授業中の発言や部活動など学校生活も評価の対象に』という考え方で生まれた制度なのに、結果、生徒たちの行動の「良き行動」を規定し、おびえさせる材料になってしまっているのではないか」、と考えています。
早川元教育長
・利発で明るく授業中に手をたくさん上げる生徒=頑張っている生徒。
・クラスに団結力があること=いいクラス。
そんな基準が、実は「本当は悩みがある」生徒たちの声を殺したり、「良い生徒」とされる子たちにもストレスを与えたりしていないか?
「評価」をどうしていくか、とても重要な課題です。
「あの子の死を無駄にしてはいけない」
早川さんはこの3月まで教育長と務められました。実は2019年7月、岐阜市内の中学校で、いじめに苦しみ、一人の生徒が自死した事件が起こりました。
事件に関する記事はこちら
2017年2月に国が定めた「教育の機会確保法」の話を聞き、廃校利用策としてすぐに草潤中学校の検討が開始されました。ただ、その時は、必要だとは思っていたが、早川教育長を含め、どんな場所にしてくのがいいか、なかなか確信はなかったそう。
しかしその後、先の事件が起きてしまった。
教育長自ら中学校を歩き、中学生たちと対話し続けた。そこで出てきた中学生たちの声は
・いじめがあっても、おかしいを声を上げることは、次は自分が被害者になるかもしれない、とても難しい。
・先生が忙しそうで、相談しづらい。
・LINEで外されるかもしれない。大人が思っている以上に僕らの世界は複雑なんだ。
団結力のある学校とか、活発で元気な授業態度を重んじるなど、いいことに見えるけど、それも受験のためにしているという声もあったそうです。
「子どもたちに良いこととして敷いている価値観、それ自体が、子どもたちに過度なストレスを与えているのではないか・・。
同時に、活発さや団結力など、今までの学校のよいこととしてきた基準で、教員を評価してきたことも、見直さなけばいけない。
生徒が不安を本音で相談できる誰かがいる。これが何より大切ではないか。」
2019年の生徒の死は、この学校の計画を「絶対にこの新しい学校をつくりきろう。やり抜かなければいけない。学校の当たり前をすべて疑い、ここまでできるんだという学校の新しいカタチを示そう」と、早川さん自身が持っていた教員としての価値観もすべて疑いながら取り組む意志を固めたそうです。
市長もその意志に強く賛同し、教育長の思いを後押しする形となり、少年が亡くなった2年後、2021年に草潤中学校開校が実現しました。
ちなみに、なぜこんなに短い期間で新しい学校をつくることができたのでしょうか。
早川さん:「いいかどうかわからないけど、この学校設立のための合意をつくるための、審議会的なものを設置しなかった。その代わりに、教育長自ら、京都大学の塩瀬さん、ベネッセ谷山さん、東大牧野さん、経産省浅野さん、今村さん(自分で書くのも恥ずかしいですが)などの、知恵がある人達とのディスカッションを通して、アイデアを形にしていった。また、廃校の利活用策として、地域と徹底的に話し合ったことも後押しになった」
これには、公共性・平等性の担保をする名目でしゃんしゃんになりがちな、審議会行政にも、一石を投じているように感じられた言葉でした。
お知らせ:【主に教育関係者向け】草潤中学校を作った早川前教育長と語る会
まだ日程は未定ですが、これから不登校特例校を作ろうという自治体の方や、あり方を参考にされたい教育関係者の方々に向けて、立ち上げ人の早川前教育長と語る会を企画します。日程が決まり次第おしらせしますので、参加ご希望の方はこちらをクリックしていただき、連絡先をご記入ください。