緊急事態宣言発令に寄せて
寒中お見舞い申し上げます。
1月7日に、1都3県に緊急事態宣言が発令されました。
思い出すのは、昨年の第一波の際、急速な社会不安の中で蔓延した雰囲気のこと。
感染者を特定して攻撃する感染者叩きや、クラスター叩きが拡大し、
SNSで猛烈に攻撃したり、地域によっては感染者の家族に嫌がらせをしたりすることが起きました。
実際に地域にいられなくなり、引っ越しを余儀なくされた人もいたようです。
不機嫌な関係性は、人を孤独に追いやります。
特に、人との関係性が希薄な人や、本音を言える他者が少ない人においては、
対話の機会が減り、偏ったメディアの情報に翻弄され、更に孤立します。
さらに、安心できるはずの家族との関係がもともと良くなかったり、
家族の愛情を感じづらい環境で育っていたりする子どもたちの孤立は、
社会のはざまで見えづらくなります。
こういうときだからこそ、どんな環境で生きる子どもたちも、
誰かと安心安全につながりながら過ごせる、居場所と学びを手にできるよう支えたい。
もちろん、スタッフとして一緒に頑張ってくれるメンバーの心身の安全も
大切にし合いながら、限られた条件のなかでクリエイティビティを駆使して、
一人でも多くの子どもたちに、機会を届け続けたいと思います。
今年、NPOカタリバがはじまって20周年目に入りました。
大げさなお祭りを開くつもりはありませんが、
全国各地で子どもたちのために取り組む仲間たちと繋がり合うことで、
すべての子供達に意欲と創造性を届けられるよう取り組んでいく、
そんな1年にしたいと考えています。
引き続きの応援をよろしくおねがいします。
▶カタリバでは、首都圏1都3県において緊急事態宣言が発令されたことを受け、下記の取り組みを実施します。
①経済的事情を抱える家庭への支援事業のひとつである「キッカケプログラム」において、緊急事態宣言下、生活困窮世帯で自主休校せざるをえない事情を抱えた子どもたちに対し、学びと居場所の支援とPC・Wi-Fiを無償貸与を行います。
実施概要や対象のご家庭などの情報は、詳細はこちらよりご確認ください。
②子どもたちのオンラインの居場所「カタリバオンライン」において、特別価格での提供を開始しました。
今回、昨年の緊急事態宣言発令時とは異なり、一斉休校の要請はしない方向とされています。
しかしながら、感染が拡がり続ける状況で学校へ通うことの不安から自主休校を判断する家庭や、放課後時間は子どもが自宅で一人で過ごさなくてはならない家庭など、家庭の事情によって子どもたちが再び長い”おうち時間”を過ごすことになるだろうと考えられます。
2021年1月28日迄に新規でお申込みいただいたご家庭を対象に、通常は月額2,000円~5,000円で提供している「カタリバオンライン for Kids」(※)の各プランを、1月分無料かつ2月分料金を一律200円で提供します。詳細は、こちらよりご確認ください。
※今回割引対象となるサービスは「カタリオンライン for Kids(小学生向け)」です。「カタリバオンライン for Teens(中高生向け)」は平時より無料でご利用いただけます。