開催
日時
2021
8月27日(金) 〜27日(金)
20:00-21:15
子どもたちの20人に一人が「居場所がない」と感じている社会
いま日本社会では、子どもたちの約20人に一人が「どこにも居場所がない」と感じていることが、6月に内閣府から国会へ提出された報告書「子ども・若者の状況及び子ども・若者育成支援施策の実施状況」で示されました(*1)。
調査で対象とされた居場所は、学校、地域、家庭、自分の部屋、インターネット空間、職場の6項目。それのいずれをも自分の「ほっとできる居場所」と感じてない子どもの数は、2016年から2019年にかけて、全体の3.8%から5.4%へ増加していました。20年度以降の調査結果は明らかになっていませんが、コロナ禍により暮らしの変化が著しく進み、一斉休校や外出自粛など、人との出会いの機会が減ったこの1年間で、またおそらくこの値は増加しているだろうと言われています。
「居場所がない」と感じる子どもたちが、増えている。
このことが社会においてどんな意味を持つのか、私たちひとりひとりはその現実をどのように捉え、向き合い、変えていくことができるのでしょうか。
(* 1) 内閣府「子ども・若者の状況及び子ども・若者育成支援施策の実施状況」(子供・若者白書)
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r03gaiyou/pdf/r03gaiyou.pdf
そもそも、「居場所」って?
“好き”と”挑戦”を応援する文京区のユースセンター b-lab から、新しい居場所の在り方を語らうトークイベントを開催
「居場所づくり」という言葉を聞いたとき、どんな場所を想いうかべるでしょうか。
放課後の時間をすごす学童だったり、家庭に困難を抱えた子どもを守る”セーフティネット”的な場所だったり、受験勉強をする塾だったり、様々な居場所のイメージを持っていると思います。
今回のトークナイトで取り上げるb-lab(ビーラボ)は、カタリバが東京都文京区の委託を受けて2015年から運営している「ユースセンター」。
ユースセンターとは、ユース(中高生)たちが放課後や休日に集い、学校を超えた同世代の仲間や様々なバックグラウンドを持つ大人たちと出会う、学校でも家庭でもない第三の居場所です。ここでの活動を通してユースたちは、新しい価値観に触れたり、何かに挑戦しながら自分自身で学びを深め、社会で生き抜く力を養っていきます。このユースセンターという居場所の在り方は、もともと北欧で発展し、近年日本の居場所づくりの現場にも取り入れられるようになりました。
b-labでも、学び、遊び、スポーツなど、自分が「好き」「挑戦したい」と思える分野で安心して表現したりチャレンジしたりできる場づくりを大切にしながら、b-lab”らしい”ユースセンターとしての在り方を日々模索し続けています。
今回のトークセッションでは、ゲストとして尼崎市立ユース交流センターの片岡一樹氏を迎え、b-labの運営スタッフやインターンの大学生と一緒に、ふたつのユースセンターの実践を踏まえながら「居場所」というイメージを問い直したり、実際の利用者の声からこれからの居場所づくりに必要な観点を考えてみたいと思います。
▶(* 1) 内閣府「子ども・若者の状況及び子ども・若者育成支援施策の実施状況」(子供・若者白書)
https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r03gaiyou/pdf/r03gaiyou.pdf
▶文京区青少年プラザb-lab https://www.katariba.or.jp/activity/project/b-lab/
▶尼崎市立ユース交流センター https://youthconso.jp/
ユースワークの現場からリアルな声を届ける登壇者を紹介
■片岡 一樹 尼崎市立ユース交流センター センター長
1989年生まれ。関西大学在学中よりNPO法人ブレーンヒューマニティーにおいて青少年の支援業務に従事する。在学中に、中学校高校の教員免許を取得。2013年、関西大学を卒業後、当法人に就職し、「生活保護世帯向け学習支援事業」のコーディネーターとして従事する。母子家庭で育った経験から、どんな環境に生まれても多様な選択肢がある状態を目指し、ユース世代の支援活動をスタートする。キャリア教育事業や放課後居場所事業、不登校の居場所事業、発達障がいの子ども向け学習支援事業などの担当を務める。2015年より事務局次長、2018年より事務局長に就任する。2019年より尼崎市立ユース交流センターのセンター長を兼任し、現在に至る。
■山本 晃史 文京区青少年プラザb-lab 副館長
1990年生まれ、静岡県立大学卒業。学生時代、若者の社会参画活性化に興味を持ち、中高生世代の余暇活動を大学生が応援する活動に取組む。またフィンランド・ヘルシンキのユースセンターでインターンを経験。2018年に入職、文京区青少年プラザb-labに勤務。2018年にはスウェーデン、2019年には韓国のユースセンターなどの放課後施設を視察、内閣府フィンランド視察研修に参加。
■横田 伸治 文京区青少年プラザb-lab スタッフ
1993年生まれ。東京都練馬区出身。高校卒業後、東京大学文学部へ進学。在学中はバンド活動やジャズクラブでのアルバイトなどに励む。卒業後は、新聞社に入社し、記者として名古屋、岐阜エリアを担当する。取材で出会ったある出来事をきっかけに転職を決意し、2020年10月にカタリバへ。現在は、文京区青少年プラザ「b-lab(ビーラボ)」にて、ボランティアの採用・マネジメントや、自習サポートイベント「マナビ場」などを担当している。
■藤原 早矢 文京区青少年プラザb-lab 学生インターン
1999年生まれ、東京育ちの大学3年生。2020年からb-labに学生ボランティアとしてフロアキャストを務めたのち、今年度からは学生インターンとしてボランティアマネジメントに携わる。好きなものは、阿波おどり(あだ名は「あわちゃん」)・イッテQ・アイドル・読書・哲学カフェ・お寿司で、下手なものは、スポーツ全般と絵を描くこと。
■イベント概要
日時: 2021年8月27日(金)20:00-21:15
環境: オンライン開催(web会議システム「zoom」予定)
申込: https://forms.gle/fGnLhqY6VwtGH2ge6
参加方法: お申込みいただいた皆様へ前日迄に参加URLをお送りいたします。
参加対象: 教育・子ども支援・居場所づくり・ユースワーク等のテーマに関心のある学生および社会人
参加費: 無料
■プログラム
20:00 開会挨拶、プログラム案内
20:05 イントロダクション:日本における「居場所づくり」の概観、b-labの取り組み
20:15 トークセッション:ふたつのユースセンターの実践、利用者のリアル、目指したい「居場所」の在り方など
20:55 シェアの時間(ブレイクアウトルームにて小規模の意見交換を予定)
21:00 質疑応答
21:15 終了
■認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 :2001年11月1日
代表 :代表理事 今村久美
本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 :高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町・熊本県益城町)/災害緊急支援(西日本豪雨、令和元年東日本台風、熊本豪雨)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市・島根県益田市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区)
URL : https://www.katariba.or.jp/
■問い合わせ
イベント内容、および取材ご依頼に関する問い合せは下記フォームよりご登録ください。
・取材関連 https://www.katariba.or.jp/report/ (広報担当:高木)
・イベント内容 pr-team@katariba.net(広報担当:高木)